平山信一の「今日のひとりごと。」vol.95

平山です。前橋公園で花見してきました。

前橋競輪は14日から「やっぱ!オズパ杯!」が始まります。ナイター開催です。

さて、前橋競輪の実況をして10年以上、もうそろそろ私がこの開催のためにどれだけのことをしているか、自慢してもいいんじゃないのでしょうか。
いや自慢じゃなくてまあまあ大変なんですが、どこかに残しておこうかと思いまして、この場をお借りしまして・・・。
題して「平山さんこうやって競輪実況しているんだって」です。

<2月末日>
あっせんが発表されました。
重い腰を上げてルーズリーフを取り出します(写真1枚目)。

写真が全然見えないじゃないか。
いや、字が汚いんです。なので前橋競輪場ですれ違ったときに「見せてください」といってください。

自宅には競輪選手全選手のメモ用ルーズリーフを、県別にファイルしてあります。
その中から開催ごとにあっせんメンバーの分を取り出し、1,2班、チャレンジ、ガールズと並び替えて一冊のファイルにします。
ルーズリーフに何が書いてあるかというと

上段・・・名前、都道府県、期、登録番号、誕生日、ホームバンク、前橋デビューの選手、節目勝利、G1決勝歴などなど・・・毎回keirin.jp
を、端から端までチェックしなくてもいいようにメモしてあります。
中段・・・級班移動歴 半年に一度全員チェックします。
下段・・・自分が実況したレースの着と中身(○○選手3番手最終ホーム8番手BSまくりに離れなど)と実況の時の予習メモ。
裏面・・・その選手の新聞スクラップ

という感じです。この後、しばらく置いておきます。

<4月2日>
思い出したかのように発声練習。

<4月11日>
見てみぬふりをしていましたが、重い腰をあげてファイルを取り出します。
ルーズリーフに実況の時の予習メモを書き込みします。
ここからはkeirin.jpとどれだけ仲良くできるかが勝負です。
何をチェックするかというと

・欠場・追加選手チェック
・前節成績やレース内容など
・キリ番(勝利数、出走数)、誕生日
・前回前橋から今開催までの長期欠場歴

で、この中で一番大変なのが三つ目の長期欠場歴チェック。
前回の前橋が10年前だと10年分の成績を追います。前橋出走歴が見つかるまで追います。
ずーーーーっとクリックしてます。
最近はタブレットを使っているので、ずーーーーっとポチポチしています。
で、私は記憶力というのが完全に欠如しているので、「書かないとダメ」なのです。なので書きます。ひたすら書きます。
ほかの公営競技の方ですが、出走表を手にしていきなり実況を始める方を目にしたことがあったのですが、とてもうらやましく感じました。絶対そちらのほうがいい(空いた時間を自分のために使える)のですが、できないです・・・。

<4月13日>
前検日がやってきました。

一枚の紙に
・特選インタ選手のインタビューメモ
・地元選手
・Instagramに載せたい選手の名前
・話を聞きたい選手の名前と聞きたい中身

を書き込み、カメラとともに検車場に向かいます。
今節の検車場で、選手・関係者から一番聞かれたのは「平山さんってオートレースの実況もするんですね」でした。皆さんよく見てる・・・。

そして家に帰り、ルーズリーフをレースごとに並び替え、カンニングペーパーを作ります。書かないとダメなのでひたすら書きます。
私は万年筆派です。

<4月14日>
初日がやってきました。競輪場に着きました。

前にラジオで話したことがあると思うのですが、競輪実況で一番大事なことは「競輪場に来ること」だと思っています。
「何言ってるんですか」とよく言われるんですが、すごく当たり前だけど、すごく大事なことなので、体調やケガも含めて意外と気を使っています。
特に歳を実感し始めてからは無茶をしなくなりました。到着した時点で仕事の99.9%は終わったようなもんです。

で、専門紙に色塗りをします。たぶん塗らなくてもできると思うのですが、いまだに選手の名前のところに車番の色を塗っています。
私はマーカー派です。

レースが終わりました。
レースが終わった後のカンニングペーパーが写真2枚目です。
見えねえじゃねえか、って汚い字なんですよ。 なので前橋競輪場ですれ違ったときに「見せてください」といってください。
で、何が書いてあるかというと

・並び
・発走前や周回中の小ネタ
・初手の並び
・上位着順
・審議があった時はコーナーと対象選手
・裏面に残り2周からの隊形

です。

で、レースが終わったら終わり、ではなく、ルーズリーフにレースの中身をメモします。

そして
初日が終わり、ルーズリーフを2日目のレースごとに並び替え、
2日目が終わり、ルーズリーフを最終日のレースごとに並び替え、
最終日が終わり、ルーズリーフを各県別のファイルに戻して、今開催は終了になります。

今はネットでいろいろ調べることが出来る時代なので、正直、手書きで何か作っていることに「???」と思うことが多く、やり方を変えたりしたのですが、しっくりこなくてアナログ的作業でここまで来てしまいました。
もうちょっと楽にしたいのですが、何かいい方法がないかなと思っております。

ということで競輪実況は意外と大変ですよというお話でした。
今節も老体に鞭を打ち頑張ります。

平山信一ブログvol.95①
平山信一ブログvol.95②

平山信一

平山信一

千葉県産千葉県育ち。2012年よりひょんなきっかけで前橋競輪実況を担当。スポーツ観戦が趣味。特に相撲と千葉ロッテとアイスホッケーに関しては語らせたら止まらない。家に猫3匹。