平山信一の「今日のひとりごと。」vol.127
平山信一
2025.09.01
平山です。5週連続開催のゴールが見えてきました。
前橋競輪は一日からFⅡナイターの『おトクにPLAY!オッズパーク杯』です。親王牌を前にした最後の有観客開催となります。最終日までお楽しみください。
さて、今節は三重の倉田紘希選手に話を聞きました。
初の前橋参戦ですので、倉田選手には「上田操限定クリアファイル」をプレゼントいたします(写真)。
そうなんです。倉田選手は私と同じく上田操推しなのです。
-上田操さんを知ったきっかけってグラビアだったりマッチングアプリの広告だったりあるのですが、倉田選手はどこで知ったんですか?
倉田選手(以下倉田):
いや。もっと前です。高校の時かな?自転車部に入りたくて、県をまたいで岐阜第一高校に進学したのですが、その時大阪から来ていたほかの部の友達から「こういうのあるよ。」とトレーニングの動画か何か見せてもらったのが確か初めてで。
その時「こんなストイックに鍛えている子がいるんだ。」と思って、そこからいろいろ調べました。
-上田操推しの競輪選手ってたぶんほかにいないんじゃないかなあ・・・
倉田:
平山さんのX(旧Twitter)を見て「上田操推しがいるんだ。珍しいなあ。」と思いましたよ(笑)クリアファイルもらっていいんですか?
ー家にいっぱいあったけど残り2枚、でも大丈夫ですよ(笑)さて、仕事の話を・・・。ちょっと良くなってきたのかな?
倉田:
どうしてこんな点数になっているか、ですよね。
2021年に90.8くらいまで点数あげたのですが、落車(2022年4月/松阪)して、その後もう一回落車(2022年9月/高松)して、その時にフレームが壊れたのです。そのフレームを使い続けていたので代わりのフレームがなくて・・・。
チャレンジの時に使っていたフレーム引っ張りだしたけど柔らかすぎて合わず、皿屋豊選手から譲り受けたフレームも皿屋選手のようなパワーがあるわけじゃないので、だましだまし使いながら1年9ヶ月してようやく新しいフレームが来て。
-試行錯誤してたのですね。
倉田:
で、そのタイミングでコロナに2回かかったり・・・。昨年末は40度の熱をだしたりしました。トレーニングも紹介していただいたけどぎっくり腰になってしまって。なんというか、気持ちが滅入るというか、病んでましたね。
-そして去年の7月にチャレンジに落ちます。
倉田:
1,2班ギリギリの期が続いていたのですが、とうとう落ちました。それでも「行けるだろ」と思っていたのですが全くダメで。そして忘れもしない2024年12月13日和歌山です。誘導早期追い抜きです。
家から出ない、自転車もしまって見たくない。投げやりというか、うつ状態になっていました。「しがみついてやろう」というのがなくなりました。
で、なぜかその後かな、連絡があったのです。岩見潤さんと伏見俊昭選手とアマチュアの子が一緒に練習しているのですが、岩見さんが引退してアマチュアを見られないとなった時に「あいつ一人でやっているだろうから声かけよう。」となりました。
そこからですね。
-伏見選手といえば2度グランプリを制した選手。
倉田:
すごく面倒を見てくれるのです。レースが終わったらLINEが入っていて「このレースはどうだったよ」とか、練習が終わった後に反省会でレースのことを色々教えてもらったり。伏見選手からしたら、アマチュアを見ているのにさらに1人増えて、何の得にもならないと思うのですが、どうしてここまでしてくれるのだろうと思うくらい。
-前期評価点を入れたら63点くらいまで落ちた得点も68点まで戻しました。
倉田:
今までバンクは入っていたけど高校からすぐに養成所に入ったので、アマチュア経験もない中だったので一人だったのです。初めてですね。「この人のために頑張ろう!」と思えるようになったのは。伏見さんに恥をかかせたくないと思っています。
-生き残りを考えるとノルマはかなり高いと思います。点数でいったら借金8点くらいあるのかな?
倉田:
そうですね。今期74点くらいとって結果待ちくらいだと思います。でもかなりきつい、厳しいです。
-74点というと決勝の常連くらいにならないと。でも前節は松阪で負け戦だけど連勝もありました。
倉田:
デビューしてから本当にいろいろあったけど、自分のやりたいように戦って、その結果点数が取れたらOK、くらいの気持ちで半年、今期に臨んでいます。
おそらく下から数えて十何番目くらい、3期目の代謝を考えるとかなり厳しい位置にいる倉田選手ですが、きっと生き残ったら上田操さんから「おめでとう」の言葉があるはずです。たぶん。
24歳の若者のラストアタックを見守りたいと思います。

千葉県産千葉県育ち。2012年よりひょんなきっかけで前橋競輪実況を担当。スポーツ観戦が趣味。特に相撲と千葉ロッテとアイスホッケーに関しては語らせたら止まらない。家に猫3匹。